WiFi中継器の設置場所が悪いと2階で動画が見れない!【注意】

中継器の配置で痛い目見るときに出るポップアップ ネット回線

2023年10月27日更新

ちょろと
ちょろと

にゃす!ちょろとです。通信分野は少し心得があります。

 

インターネット回線を30倍高速化するためのWi-Fiルーターの中継器の設置場所の注意点を、実際に木造戸建て2階の部屋で分析することで発見しました!

 

WiFiから遮蔽物や、モニター接続による電磁ノイズの影響、中継器導入の有無によるパソコン・スマホの速度まで徹底調査しました!

 

この記事が役に立つであろう人
  • 家の部屋数が多く、ルーターを1台しか持っておらず、通信速度が遅い。
  • ルーター近くでは速度が出るが、2階では出ず部屋までWiFiの電波が届かない。
  • 中継器を使っているが、「スマホ画面のWi-Fiアンテナ表示本数が少なく、速度が遅いっ!」
  • テレワークでインターネットを使用する機会が多いが、WiFiの通信速度が気になる。

といった方には必見です!

時短したい方は、「まとめ:WiFi中継器は2階で使用する部屋の適切な場所に設置しよう!」を見ることをおすすめします。

WiFi中継器とは?

皆様、「WiFi中継器」とは何かご存じでしょうか?

WiFi中継器とは

サブのWi-Fiルーターであり、メインのWi-Fiルーター親機と適切な距離(遮蔽物・電子機器に影響を受ける)離れた場所に設置することで、

親機のWi-Fiの電波(電磁界強度)を増幅し、範囲と強さを高めることができ、インターネット回線速度を速く、安定化できる代物です。

※中継器は、購入したWi-Fiルーターが中継器モード機能に対応している必要があります。

 

それではどんな人に中継器が必要なのでしょうか?

中継器が必要な例

基本的に部屋数の少ないアパートやマンション、平屋では必要ないですが、

部屋数が多いアパートやマンション、一戸建ての2階などでは多くの遮蔽物を介し、かつ距離が遠くなるため、

Wi-Fiルーター親機一台だと電波強度が足りず、動画鑑賞の際に映像が止まったり、オンラインゲームの対戦中に通信エラーを起こしたりします。

そんな時に中継器を適切な場所に設置すると、インターネットの回線速度が大きく改善します!

しかし!

注意!

中継器の配置・アンテナの方向が悪いと、回線速度が30分の1にもなり、

「むしろ中継器を介さないほうが通信が安定するやないかおいっ!

なんていう蛇足的状況を生み出してしまうのです。

そんなことがないように、あらかじめ中継器をどこに設置したら良いか、

ルーターや電波の特性を知って、より快適なインターネット環境にしていきましょう!

 

WiFi中継器の2階での設置場所によって速度がどう変化するか?

測定環境は、木造一戸建て2階の6畳ほどの部屋で、周辺に干渉する無線電波(WiFi)がない状態です。

中継器とパソコンは、有線LAN(イーサネット)接続した状態で、スピードテストサイト「みんなのネット回線速度」でパソコンの通信速度の測定を行います。

通信速度の測定・スピードテスト | 光回線はIPv4・IPv6を同時測定!
通信速度(ダウンロード速度・アップロード速度・Ping値・Jitter値)の測定を行います。光回線のIPv4接続・IPv6接続の同時測定機能、フレッツ光系の回線を対象とするPPPoE・IPoEの自動判定機能など、独自機能を搭載しています。

 

ちなみに、契約している光回線の最大速度の測定結果は、以下の記事で掲載しております。

 

中継器の設置場所

中継器の位置は、1階から約6[m]の位置からPC周辺半径1[m]の範囲に配置します。

木造戸建てにおけるWi-Fiルーター親機と中継器設置場所の概要図

1階にBAFFALOのWi-Fiルーター親機「WSR-5400AX6S-MB」を縦置きで設置。(横置きでも縦置きと同じ通信速度は出ましたが、縦置き用の商品なので横置きだと通信速度の強弱が安定しませんでした。)

2階にELECOMのWi-Fiルーター中継器「WRC-2533GST2」を設置します。

 

最大効率が出せる中継器の設置位置はどこ?

突然ですが、ここで問題だす!

以下の画像の中で、一番通信速度が速くなる中継器の位置は、次の①~③のどれでしょうか?

WiFi中継器を3つの位置のどこに配置すると良いのか問う画像

①パソコンの左側、②パソコンの右側、③パソコンの右下の床面

ヒントとして、WiFiなどの無線電波の主な特徴を挙げると

Wi-Fiルーターは2.4[GHz]と5[GHz]の電波を発しており、Wi-Fiの電波は以下の特性がある。
  • 距離が2倍離れると電波が4分の1弱くなる。【自由空間における電波の減衰】
  • 蛍光灯やモニター等、電子機器からの電波や電磁ノイズに干渉し、電波が弱まる。【EMI】
  • 遮蔽物(特に金属・コンクリート・土壁・断熱材・水)があると電波が遮られ、逆に紙・布・ガラス・木材は通す傾向がある。【電波の透過・反射特性】
  • 周波数[Hz]が低い方が長距離に電波が届きやすく、回折しやすい(遮蔽物を回り込みやすい)ので痒い所に手が届きやすい。【電波の周波数・回折特性】
  • ルーターのアンテナが電波(電磁波)を受信する際、壁や床など様々なものを介すことで、時間差(位相差)が生じ、電波が互いに強め合ったり弱め合ったりする。【マルチパス・フェージング】

このように電波は、思春期の若者のように繊細なところがあります。

ウォーターセブンに着いたころのウソップのようですね。

あの時代のウソップのメンタルの強弱は、津波を引き起こすような大荒れのお天気模様でしたね。

おっと!

それでは実際に測定した結果がこちらです!

PC周辺における3地点の中継器位置における通信速度の比較画像

正解は「③パソコンの右下の床面」でした‼

中継器の位置で3倍以上も下り通信速度に差がでております!

 

なぜなぜこれほどの差が生じたのでしょうか?

分析していきましょう!

通信速度に差が出た要因を分析

「①パソコンの左側」と「②パソコンの右側」に関しては、

モニターやパソコンなどの電子機器や机などの遮蔽物が近いため、電磁ノイズを受けやすいですが、

「③パソコンの右下の床面」に関しては、

電磁ノイズや遮蔽物の影響を受けづらい位置にあることが分かりました。

ちなみに、電波の伝わり方などの無線通信技術は、ローム株式会社のサイトが分かりやすかったです。

電波の伝わり方:減衰 | 無線通信の基礎 -無線はむずかしい?- | TechWeb
前回、電波とはどういうものかという話をしました。今回から、2回に分けて電波の伝わり方について説明します。最初は電波の減衰に関する話をします。 電波の電力密度

 

中継器の設置方法で注意すべきこと

さてそれを踏まえたうえで、

中継器位置はパソコンの左側として、最も注意しなければならない中継器の置き方があります。

それは以下のような「横置きの状態」です。

Wi-Fi中継器をパソコンの左側で横置きにした場合の画像

この横置きの状態で測定した回線速度が以下です。

下り速度約10[Mbps]!

つまり、回線速度の最大値が約300[Mbps]だとして、最小値が約10[Mbps]ということは、

ルーターの置き場所と置き方によって、速度が30分の1になってしまうということです!

この状態だと、パソコンやスマホでの動画鑑賞がぐるぐる地獄のカックカクになったり、

Youtubeの画質が落ち、モザイクまみれに苛まれて、下手したらインターネット接続が遮断されることもあります

 

なぜWiFi中継器を横置きにしたら、

10[Mbps]しか速度がでなくなったのでしょうか?

横置き状態で回線速度が大幅に低下した原因を分析

ルーターには、Wi-Fiの電波を送受信するアンテナが内蔵(ELECOMの「WRC-2533GST2」の場合、2.4[GHz]・5[GHz]用が各4本搭載)されています。

また、アンテナの形状・電波の種類によって指向性(3次元空間上の電波の方向性)があり、ルーターの向きによって受信できる電波強度が増減します。

今回中継器として使用した、エレコムの「WRC-2533GST2」などのアンテナ内蔵型ルーターは、無指向性(球状全方向に対して均等に電波を送受信する)な性質があります。

つまり、アンテナが受信できる電波の表面積が小さくなり、デスクなどの遮蔽物の影響を受けやすくなったため、通信速度が落ちたと考えられます。

逆に画像と反対向きのルーター横置きで通信速度を測定した場合は、縦置きの場合の通信速度と変わりませんでした。

これは、例え無指向性のアンテナ内蔵型ルーターであったとしても、内部では複数のアンテナで設計されているため、完全に全方向に均一に電波が受信できるわけではないからだと考えられます。

ちなみに、バッファローの「WXR-11000XE12」のような外付けダイポールアンテナ(指向性が高い)を搭載しているルーターは、アンテナの向きで自在に指向性を変えられるので便利です。

このように、ルーターに搭載されているアンテナの種類が各社で異なるため、アンテナの向きによって効率よく受信できる向きが異なります。

したがって、実際に中継器を購入した際は、どの配置、置き方、向きが最大効率となるのか?

下記のスピードテストサイト「fast.com」などで回線速度をチェックすると良いでしょうね。

インターネット回線の速度テスト
ダウンロードスピードはどのくらいですか? FAST.comはお客様のISPスピードを数秒で測定いたします。
無料で簡単にチェックできておすすめ!使う際はルーター位置を変え電波送受信が安定するまで数分待った方が良いですね。

 

中継器がない場合:Wi-Fiルーター親機からのWiFi(無線LAN)の通信速度【補足】

ちなみに、中継器を介さないでWi-Fiルーター親機のWiFi5Gに接続した場合の通信速度は以下です。

中継器がない場合のWi-Fiルーター親機からのWiFi(無線LAN)の通信速度

下り速度約100[Mbps]です。

そのため、中継器に接続しても、設置場所や置き方が悪いと、むしろ中継器を置かないほうが、10倍インターネット通信速度が速くなり、安定するということです。

 

WiFi中継器はモニターの電磁ノイズの影響をどれほど受けるか?

2番目の項目「WiFi中継器の2階での設置場所によって速度がどう変化するか?」において、

中継器は、電子機器の電磁ノイズや遮蔽物の影響を受けることによって、通信速度が大きく低下することが分かりましたが、

モニターによる中継機への電磁ノイズの影響はどれ程あるのでしょうか?

モニター接続の有無による速度変化を調べてみましょう!

中継器の位置が「③パソコンの右下の床面」と「①パソコンの左側」の2パターンの速度を調べます。

パソコン周辺のWiFi中継器の3つの設置場所

WiFi中継器の位置が「③パソコンの右下の床面」の場合

通信速度の測定結果はこちらです。

WiFi中継器の位置がパソコンの右下の地面の時のモニター有無による通信速度への影響

下り速度に約47[Mbps]の差が生じました!

モニターと中継器の距離が1[m]ほどあるにもかかわらず、下り速度を約47[Mbps]も低下させることが分かりました。

反対に、上り速度には下り速度ほどの影響は出てません。

 

WiFi中継器の位置が「①パソコンの左側」の場合

通信速度の測定結果はこちらです。

WiFi中継器の位置がパソコンの左側の時のモニター有無による通信速度への影響

なんと、モニターを3つ接続したときの下り速度が約128[Mbps]下がってます!

先ほどの「③パソコンの右下の床面」の結果と比較すると、81[Mbps]もの差が出ました。

つまり、2つのパターンの結果から、

中継器がモニターに近いほど、電磁ノイズの影響を大きく受け、通信速度を低下させることが分かりました。

「③パソコンの右下の床面」の場合と同様に、モニターの有無によって、上り速度は下り速度ほどの速度低下は生じないことが分かりました。

モニターの接続による通信速度への影響は、パソコンに接続するケーブルやモニターからの電流による直接のノイズも存在するので、中継器が受けた電磁ノイズが全て通信速度低下に起因している訳ではないですね。

モニターは接続する枚数を1~3に増やすほどロスが発生し、通信速度が低下しました。

電磁ノイズに関しては、株式会社村田製作所のサイトが分かりやすかったです。

電磁ノイズが発生するしくみ 2 | ノイズ対策 基礎講座 | 村田製作所
村田製作所の製品情報、電磁ノイズが発生するしくみを ご紹介します。

 

WiFi中継器の有無によるスマホ・パソコンの通信速度の変化は?

測定環境としては同様に、一戸建ての2階の6畳ほどの部屋内で、周辺に干渉する無線電波(WiFi)がない状態です。

中継器ありの場合は「③パソコンの右下の床面」に配置し、パソコンの場合はLANケーブルで有線LAN(イーサネット)接続した状態、スマホの場合は中継器からのWiFi(無線LAN)の5Gネットワークに接続した状態でスピードテストを行います。

中継器なしの場合は、パソコン・スマホ共に1階のWi-Fiルーター親機からのWiFi(無線LAN)の5Gネットワークに接続した状態でスピードテストを行います。

スマホの場合

以下がスマホの場合の結果ですが、上が中継器なし、下が中継器ありの通信速度を表してます。

中継器導入時のNCT光のスマホの2階での速度変化

下り速度が3倍以上増加しております!

これは大きいですね。

下り速度176[Mbps]あれば、スマホでもYoutubeの最高画質が安定して見れます。

 

パソコンの場合

以下がパソコンの場合の結果ですが、上が中継器なし、下が中継器ありの速度を表してます。

中継器導入時のNCT光のPCの2階での速度変化

スマホの場合と同じく、下り速度が約3倍増加しております!

中継器を適切に設置するだけで、通信速度にこれだけの差が生じます。

毒にも薬にもなるルーターも、用法容量を間違えなければ強力な効果を発揮します!

 

まとめ:WiFi中継器は2階で使用する部屋の適切な場所に設置しよう!

今回の検証でわかったことをまとめます。

  • WiFi中継器の位置を変えることで、インターネット回線速度が3倍以上変化する。具体的にはモニターから遠く、遮蔽物の影響が少ない位置に中継器を設置することで、効率よくルーター内のアンテナが電波を受信することで、回線速度が上昇する。
  • ただし、中継器の設置場所・向きによってはインターネット回線速度が30分の1にまで下がってしまうので、最適な位置を探るためにスピードテストでチェックする必要がある。
  • 今回の測定環境(木造一戸建て2階で、Wi-Fiルーター親機からの距離が約6[m]離れた6畳ほどの部屋内)では、中継器の使用は十分有効で、ルーター親機からのWiFi(無線LAN)と比較すると、パソコン・スマホ両方のデバイスにおいて3倍以上のインターネット回線速度が改善した。

基本的にルーターは、低い位置への設置はNGとされ、戸建て2階などでは、中継器を設置する場所は部屋の中心がセオリーとされますが、私の環境では部屋の床面に設置した方がインターネット回線が安定しました。

今回のワンピースはここまでっ、見聞色の覇気を磨き、快適なインターネット生活を満喫しましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました。

また、情報を提供くださった方々に感謝いたします。

 

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